2008年11月29日土曜日

あきら竜王は一体何を考えていたのか忖度してみる その1

 ブログの一番難しいところは「誰にみてもらうために書くか」ということなのだと思います。人間誰しも、ちょっとマニアックな、普通の人にはわからないような事象について書きたいと思うのではないでしょうか?しかし、今みたいにブログを始めたばかりで誰が読むのかわからないような状況では、いろいろ試行錯誤してみる必要があるようです。 というわけで、今回は将棋の指し手に棋士の気持ちがどのように表れるのか、将棋を知らない人でもわかるように書いてみたいと思います。もちろん渡辺竜王の気持ちは「ファンタジーひげめがね」が勝手に推測したものですのであしからず。

 なお、これからしばらく題材にする「竜王戦第4局」は
 最近やや不調の渡辺明竜王

 相変わらず絶好調の羽生善治名人
が挑戦するという構図です。
 3局終わった時点で、羽生名人の3連勝。この一局で羽生名人が勝利すれば、羽生名人が竜王位獲得、史上初の永世七冠達成(説明は省きますがとにかくすごいことなのです)となります。
 この対局については以下のリンクに詳しいですので、多少興味をもたれた方はどうぞ。特に渡辺竜王はブログを頻繁に更新しており、非常に率直に状況や気持ちをつづっておられますので、一見の価値があると思います。

竜王戦のページ
http://live.shogi.or.jp/ryuou/

竜王戦第4局棋譜再現のページ
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/081126.html

渡辺明ブログ
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/



 例えば上の図面。普通に文字が読めるのが先手(羽生名人)の駒、それに対して文字が逆さになっているのが後手(渡辺竜王)の駒です。
 先手の駒は王様の周りに密集しており、しかも、下から3段目までに多くあります。
 それに対し、後手の駒はいろいろなところにばらばらにあり、しかも自分の陣地より上のほう(図から言えば下のほう)に偏っています。 これは後手の方が「攻めるぞ」と見せかけているのですね。どちらがいいとはいえないのですが、勝負の上で追い込まれた渡辺竜王(0勝3敗)が積極的な姿勢を見せていることが伺えます。
 普通、人間は追い込まれるとネガティブな気持ちになります。どちらかというと主体的な気持ちにならず、相手にあわせたいと思うのではないでしょうか。また、ネガティブなときはいいアイデアも浮かびづらいと思います。しかし、渡辺竜王は積極的な、しかも非常に斬新な構えを作りました。追い込まれたときほど積極的にしてみる、というのは勝負術の1つです。それにしても、このような大きな勝負で、しかも3連敗し、その内容も良くない中での決断です。渡辺竜王は将棋ファンを大事にしますので、余計に「今度こそはいい将棋を見せたい」と思っているはずです。そんな中で、簡単に負けてしまってもおかしくないような構えをつくったのです。
 ひげめがねは、渡辺竜王に精神的な強さ、一流としての自負を感じずにはいられませんでした。

【今回の教訓】
・追い込まれたときほど、その人の精神力、もっといえば人間力が発揮される。
・逆境のときほど積極的にしてみるのがよさそうだ。

【そして、ひげめがねの教訓】
・逆境のときに積極的になれない凡人は諦めてみる。それにより新しい道も開けることもあるかも。

 諦めたら試合終了なのですが、凡人の人生は何度諦めても次の試合があるものです。


 ちなみにトラックバックってどうやって承認してもらうのですか?
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